第49回ベルリン国際映画祭
第49回ベルリン国際映画祭は1999年2月10日から21日まで開催された。
概要[編集]
2000年からは映画祭の会場がポツダム広場に移されることになり、クァフュルステンダム(Kurfürstendamm)で行われるのは最後となった。
コンペティション部門には24本の長編と10本の短編が出品され、ヨーロッパ映画の評価が高かったものの、金熊賞にはテレンス・マリックの20年ぶりのアメリカ映画『シン・レッド・ライン』が輝いた。
受賞[編集]
- 金熊賞:『シン・レッド・ライン』(テレンス・マリック)
- 銀熊賞
- 審査員特別賞:『ミフネ』 (ソーレン・クラーク=ヤコブセン)
- 監督賞:スティーヴン・フリアーズ (『ハイロー・カントリー』)
- 男優賞:ミヒャエル・グヴィスデク (『Nachtgestalten』)
- 女優賞:ユリアーネ・ケーラー、マリア・シュラーダー (『Aimée & Jaguar』)
- 芸術貢献賞:デヴィッド・クローネンバーグ (『イグジステンズ』)
上映作品[編集]
コンペティション部門[編集]
- 長編映画のみ記載。アルファベット順。邦題がついていない場合は原題の下に英題。
題名 原題 |
監督 | 製作国 |
---|---|---|
39 刑法第三十九条 | 森田芳光 | 日本 |
8mm 8MM |
ジョエル・シュマッカー | アメリカ合衆国 |
Aimée & Jaguar | マックス・フェルバーベック | ドイツ |
嘘の心 Au coeur du mensonge |
クロード・シャブロル | フランス |
ブレックファースト・オブ・チャンピオンズ Breakfast of Champions |
アラン・ルドルフ | アメリカ合衆国 |
クッキー・フォーチュン Cookie's Fortune |
ロバート・アルトマン | アメリカ合衆国 |
セット・ミー・フリー Emporte-moi (Set Me Free) |
レア・プール | スイス カナダ フランス |
スカートの奥で Entre las piernas |
マヌエル・ゴメス・ペレイラ | スペイン フランス |
イグジステンズ eXistenZ |
デヴィッド・クローネンバーグ | カナダ イギリス |
Glória | マヌエラ・ヴェガス | ポルトガル フランス スペイン |
遥かなるクルディスタン Günese yolculuk |
イエスィム・ウスタオウル | トルコ オランダ ドイツ |
Karnaval | トーマス・ヴィンセント | フランス ドイツ ベルギー スイス |
Kesher Ir (Urban Feel) |
ジョナサン・シーガル | イスラエル |
La Guerre dans le Haut Pays (War in the Highlands) |
フランシス・ロイセール | スイス フランス ベルギー |
美しき虜 La niña de tus ojos |
フェルナンド・トルエバ | スペイン |
ミフネ Mifunes sidste sang |
ソーレン・クラーク=ヤコブセン | デンマーク スウェーデン |
Nachtgestalten (Nightshapes) |
アンドレアス・ドレーゼン | ドイツ |
マイ・ハート、マイ・ラブ Playing by Heart |
ウィラード・キャロル | イギリス アメリカ合衆国 |
千言萬語 千言萬語 |
アン・ホイ | 香港 |
恋におちたシェイクスピア Shakespeare in Love |
ジョン・マッデン | アメリカ合衆国 イギリス |
Simon Magus | ベン・ホプキンス | イギリス アメリカ合衆国 ドイツ 他 |
ハイロー・カントリー The Hi-Lo Country |
スティーヴン・フリアーズ | アメリカ合衆国 イギリス ドイツ |
シン・レッド・ライン The Thin Red Line |
テレンス・マリック | アメリカ合衆国 |
季節の中で Three Seasons |
トニー・ブイ | ベトナム アメリカ合衆国 |
今日から始まる Ça commence aujourd'hui |
ベルトラン・タヴェルニエ | フランス |
コンペティション外[編集]
- ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ – ヴィム・ヴェンダース (ドイツ)
- パラサイト – ロバート・ロドリゲス (アメリカ)
- 母の眠り – カール・フランクリン (アメリカ)
日本映画[編集]
コンペティション部門に森田芳光の『39 刑法第三十九条』が出品されたが、受賞はならなかった。
そのほかにはパノラマ部門で相米慎二の『あ、春』、沖浦啓之の『人狼 JIN-ROH』、フォーラム部門で森達也の『A』、矢口史靖の『アドレナリンドライブ』、田辺誠一の『DOG-FOOD』、黒沢清の『ニンゲン合格』が上映された。
審査員[編集]
- アンヘラ・モリーナ (スペイン/女優)
- カーチャ・フォン・ガルニエル (ドイツ/監督)
- アッシ・ダヤン (イスラエル/俳優)
- ピエール=ヘンリ・ドゥロー (フランス/俳優)
- ミシェル・ヨー (マレーシア/女優)
- ケン・アダムス (イギリス/プロダクション・デザイナー)
- パウロ・ブランコ (ポルトガル/プロデューサー)
- ヘルムート・カラゼク (チェコ/作家)
外部リンク[編集]
- 公式サイト (ドイツ語・英語)