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石決明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

石決明(せっけつめい)は、アワビトコブシなどの貝殻を洗浄・乾燥したもので、唐以降の漢方薬書に、肝機能を整え、眼をすっきりさせる薬味(生薬)として、掲載されている。

菊花(きくか)、決明子などと一緒に処方され、めまい、のぼせ、耳鳴りや、かすみ目、目の充血などの症状を緩和する薬として用いられてきた。

現在は、主に中国製の健康食品として、これを含むものが売られており、眼の濁りや充血、眼の疲れ、眼の痛みを抑え、視力を回復させることをうたい、ときに、老人性白内障や緑内障などに効果があるとするものまであるが、日本・中国ともに、正規の漢方医学(中医学)では、用いられていない。

眼科疾患は、健康食品などに頼っていると、手遅れになることもあり、眼に異常がある場合は、眼科医の治療を受けたほうがはるかに安全で確実である。